2012年12月5日水曜日

朝銀カップ総括 初級部サッカー部

12/3,4  :第1回朝銀カップ:中四国九州大会(福岡)




       初日目  対 北九州山口A  4-0 ○

             対 岡山四国B   3-0 ○

             対 福 岡     1-1 △ *フレンドリーマッチ



         二日目  準決勝

              対 岡山四国A   3-1 ○



              決勝

              対 福 岡     3-1 ○  優勝! 6連覇!



* 優秀選手  ト・ヨンリョル(朝高サッカー部後援会賞)

                リャン・ユノ

                リ・ジョンユン



          *ベストMF賞 リョ・ハッチェ

            

             *Bチーム 1勝2敗1分  5位

             *Cチーム 2勝1分(PK負け) 2位



 △大会総括



  実力不足を痛感した8月のコマチュックから4ヶ月。

  休みの日も練習、そしてたくさんの対外試合を行ってきました。

  常に、『たくさん努力をした方に結果がついてくるんだ!』と生徒に言い聞かせてきま

した。

 その結果、達成できた『優勝』、『6連覇』という目標。

 Aチームだけでなく、Bチーム、Cチームも良いプレーをすることができました。

  週に3日しか練習できないという条件の下で、生徒達を成長させるには、『自立性』をもっと高めることが大事だと思い、練習以外の時間をどう有効利用するかが大切なんだとしつこいほど説得していきました。

  特に月曜日の練習後は火曜、水曜と2日間練習がないので、生徒達に『自主練習』の大切さを機会あるたびに話しました。

  すると、

  ―夕方、家に帰る途中でダッシュを何本かする生徒。

  ―朝、いつもより早くハッキョに来てボールを蹴る生徒。

  ―ストレッチを毎日30分、入念に行う生徒。

  ―サッカーの映像を見たいと言って私に借りにくる生徒。



  明らかにチームの中で、意識の変化が起きていると感じました。



  

  コマチュックから今大会までで、チームが成長した点を挙げてみます。



1) チームが戦う集団へと成長した。

コマチュックではまだまだ戦う気持ちが弱くて、球際での攻防ではことごとく負けていました。

サッカーは戦いだと、激しくぶつかり、相手に考える時間、余裕を与えてはいけないんだ!と。

共和国がザックジャパンになぜ勝てたのか。

ロンドンオリンピックで韓国が日本に2対0で勝ったのも、戦う気持ちが勝ってるからこそ勝利が転がり込んできたんだと何度も教えました。

そして、W杯で渾身のスライディングをする選手、激しくぶつかる選手の映像を何度も見せました。(ちなみに大会期間中も見せました。ノートPCで)

スペインでも子供の頃から「フガドール(選手)である前にルチャドール(戦士)であれ!」と、徹底的して戦う姿勢とピッチ上での表現法を教え込まれます。

準決勝、決勝戦では広島の選手全員が戦う戦士になってました。

もちろんB,Cチームの選手達も。





2)インターセプト(パスカット)の意識が格段と高まった。

コマチュックではディフェンスラインがズルズルと下がり、前線と最終ラインが間延びして、相手に前を振り向かす余裕を与えすぎていました。

 それを解消するために取り入れた練習が、今考えてみるとすごく効果があったと思っています。(『1対1スルーパスの練習!』と言うと生徒達は勝手に始めます。)

    準決勝の岡山・四国戦ではインターセプトからのカウンターが何度も決まりました。

    ちなみにインターセプトの意識はAチームよりBチームの方が高いです。





3) 動きを止めない。常に動く。常に関わる。

コマチュックでは、ボールがないところではボーッと立って、プレーに関与しない選手が多かったのを改善するために取り入れた練習が良かったと思います。

 特にスローイン、コーナーキック時、ボールを受ける時のスペースを作る動き、スペースに走り込む動きが大分改善されたと思います。



4) ドリブルなのかパスなのかの判断が良くなった。

コマチュックでは、相手がカバーリングに入っているのにむやみに仕掛けてボールを奪われたり、逃げのパスばかりして勝負しない場面が多々ありました。

 そこで取り入れた練習が良かったと思います。

(『2対1エドラガギの練習!』と言うと生徒達は勝手に始めます。)

その練習の効果あってか、パス出すふりしてドリブル。ドリブルするふりしてパス。

取られそうになっても2人でワンツーで打開。みたいな局面を打開するための判断がすごくよくなったと感じました。





5)ただ蹴り出すだけのサッカーにならなかった事。

毎年、中四国九州大会の決勝では、緊張とミスを恐れるあまり、やみくもにただ前に蹴り出してそれをFWが必死に追いかける展開が多く見られたのですが、今回の決勝戦で選手達は、しっかりボールを繋ぎ狙いのあるパスワークをしていました。

これもコマチュックではできなかった事です。





細かい点を挙げるときりがないんですが、コマチュックからチュンサグッ大会までのチームが成長した点を挙げてみました。



次に選手個人の活躍と成長としては、リ・ホンス君(6年)の決勝戦という緊張した場面で放ったミドルシュートは小学生離れした見事なシュートでした。今大会のベストゴールだと思います。

次に、体を張ってチームのゴールを守り続けた鬼の門番、リ・ジョンユン君(6年)の激しいアプローチは今大会ナンバー1でした。優勝が決まった時の男泣きは感動的でした。

大事な大舞台でも得点を決める強いメンタルを持つまでに成長したキャプテンのリャン・ユノ君(6年)。彼のゴールが、チームの今までの努力を優勝へと導いてくれました!

そして広島のスピードスター、キム・ユソン君(6年)は何度も右サイドを突破して相手に驚異を与えました。

次に、センターバックを任せられる程に急成長したチョン・セヨ君(6年)。彼の成長が広島の新しいフォーメーションを可能にしてくれました。準決勝での彼のカバーリングがなければ、同点を許していたかも…

次に、コマチュックではBチーム登録でしたが、がんばってAチームに這い上がってきたリ・スンファン君(6年)。安定した技術で勝利に貢献してくれました。

次に、コマッチュック後、急成長しトレセンでも高評価のト・ヨンリョル君(6年)。

彼の献身的なカバーリングと的確なインターセプト。そして絶妙なキープ力がチームに安定感をもたらし、ただ蹴るだけのサッカーではなく、展開するサッカーを可能にしてくれました。決勝戦でのスライディングは熱かったです。

そして、6年生を支えた5年生、リョ・ハッチェ君は何度も相手守備網をドリブルで切り裂き混乱に陥れました。そして、何もかもが速く(食事は遅いが)、なかなかボールを取られない選手に成長しました。また自分より体が大きな選手相手にも臆することなくぶつかっていくプレーに感動しました。

最後に、全試合広島のゴールを守り続けたキム・チュリョン君(5年)。

実は決勝戦のゴールを守るGKは6年のリ・ジョンユン君に決まっていました。

しかし、リ君の予想を上回る大活躍と、チュリョン君の責任感に賭けてみました。

決勝戦後半に相手選手が放った強烈なミドルシュートを見事に防いで見せました!もしあのシュートが入っていれば流れは確実に福岡に傾いていたことでしょう。





今年で6連覇を達成することができました。

特に6年生達は先輩達が築いてきた連続優勝の記録を守れて、とても安堵の表情を浮かべていました。

今年のチームは特別スーパーな小学生離れした選手がいない分、チーム力で補ってきました。そのためチームの歯車が狂い出すとなかなか勝てず苦しい時もありましたが、なんとかチュンサグッ大会までにチームとしてまとまることができたと思います。

特に、最終日の準決勝と決勝の試合は、選手の成長を感じることができた集大成みたいな試合でした。

選手の成長にとても感動しました。

決勝では先制点をくらう苦しい展開になりましたが、1点取られるのは想定内と先に言ってましたので、選手たちは落ち着いてプレーし、後半だけで3得点も決めて優勝を決めてくれました。

『努力すれば必ず結果がついてくる。』ことを選手達自身が証明してくれたと思います。これは彼らにとって素晴らしい経験となったことでしょう。

成果だけ書いたのですが、改善、克服しなくてはいけないポイントも多々ありますが、まだ優勝の余韻に浸っていたいので、その部分はまた後日報告したいと思います。

それにしても、遠路はるばる応援に駆けつけて下さった保護者の皆様、本当にコマッスムニダ!そしてスゴハショッスムニダ!!



また今大会を受け持った福岡朝鮮初級学校教職員・保護者方、青商会役員の皆様方、朝銀役員の皆様方、本当にコマッスムニダ!!とても素晴らしい大会でした。

来年も優勝めざしてがんばります!